男女間金銭トラブルの相談内容
私が風俗嬢として働いていたときのお客からお金を借りました。店外で会うようになって性的関係もありの条件で250万円ぐらい借りたのですが、その後相手の方の要求がいろいろきついため、会うのを避けるようになりました。そしたら、すごい剣幕で電話やメールが来て一括で返せと言われています。
確かに相手の方からは借りるということで振り込んでもらいましたが、その時のやりとりは曖昧で借用書も書いていません。
性的関係にも応じて来たので、返さなくていいのではと思っています。
※ 本人特定を避けるために一部内容を改変しています。
解決方法の提案
性的関係を条件として借りたお金は、不法原因給付に該当するため返す必要はありません。ただし、相手の要求から身の安全を守るために、警察から警告を出してもらうなどの対策は必要となるでしょう。
対処法とアドバイス
個人間のお金を貸し借りでも金銭消費貸借契約が成立しますが、性的関係に応じることを条件とした場合は公序良俗に反するため、契約が無効です。相手から受け取ったお金は不法原因給付に該当するため、返す必要はありません。
とはいえ、お金を返さなければ相手からの返金要求がエスカレートする可能性が高いと考えられます。自分で相手に対応しようとすることは、身に危険が及ぶおそれがあるため、おすすめできません。
頻繁な電話やメールによる連絡、乱暴な言動などはストーカー行為に該当するため、警察に相談するのがよいでしょう。警察から相手に対して、ストーカー行為をやめるように警告や禁止命令等を出してもらうことにより、相手の要求が止まることが期待できます。
警察に相談しても解決できない場合は、弁護士への相談が有効です。弁護士は、あなたの代理人として相手との交渉役を全面的に引き受けてくれます。あなたに返済義務がないことや、返金の要求が違法であることなどを、相手に対して論理的に説明してくれるので、解決できる可能性が高まります。
それでも相手の要求が止まらない場合には、刑事告訴や、裁判所への接近禁止命令の申し立てなどの法的措置を、弁護士がとってくれます。弁護士によるサポートを受けることで相手からの要求がやみ、平穏な生活を取り戻すことが可能です。
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以上の実績
弁護士として約15年間にわたって借金問題、民事事件、刑事事件などを取り扱う。現在はライターとして法律関連記事の執筆活動をおこなう。