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【相談事例】姉と同居していた家を出る際にこれまでの費用を請求された

友人・知人金銭トラブルの相談内容

相談したい内容は個人間の金銭トラブルです。

2年ほど前に「アナタの力が必要だから日本に来て欲しい」と仕事を辞めて日本語学校に行くよう指示されました。そして昨年の3月に留学生として日本に来ました。住居は姉とそのパートナーと同居でした。

私が結婚も視野に入れ始めた頃、姉のパートナーより「あの男の元に行くか、この家に残るか決めろ」と言われ、彼のもとに行くことを選びました。

その後、姉のパートナーから「お前は家族を捨てたのだから今までのお金を全て返せ」と500万円ほど求められました。

内容は日本に来るのに掛かったお金、家賃光熱費、日本語学校の費用などです。さらに総額から10%が利子として上乗せされています。

私の銀行口座は姉のパートナーが管理しており、返済分として約40万円が勝手に引き出されていました。

また、私が勤めている会社の上司に電話をしてきて、金銭トラブルがあることを報告されてしまいました。

上記のお金は返済の責任があるのでしょうか?

※ 本人特定を避けるために一部内容を改変しています。

解決方法の提案

返す約束をしていなければ、お金を返す必要はありません。姉のパートナーの行為は不当なので、警察や弁護士に対応を求めた方がよいでしょう。

対処法とアドバイス

姉やそのパートナーにお金を返す必要があるかどうかは、どのようなやりとりでお金を払ってもらったのかによります。

「いつか返す」「同居を解消するときには返す」などの約束をしていた場合は、借りたことになるので返す必要があります。約束をしていない場合は、贈与されたことになるので返す必要はありません。

借りた場合でもあっても、利息を支払う約束をしていなかった場合は、一方的に上乗せされた利子については支払う必要がありません。

なお、姉のパートナーが勝手に40万円を引き出した行為は、窃盗罪または横領罪に当たります。あなたの上司に金銭トラブルを報告した行為も、名誉毀損罪などにあたる可能性が高いです。したがって、警察に相談するのもよいでしょう。

ただし、警察はすぐには動いてくれないことも多いので、弁護士への依頼をおすすめします。

弁護士はあなたの代理人として、相手に対して不当な要求や嫌がらせを一切しないように警告してくれます。仮に返済義務がある場合は、弁護士が返済額や返済方法について適切に交渉してくれます。

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シン・イストワール法律事務所
東京弁護士会所属
田島 聡泰 (たじま あきひろ)
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解説の執筆者かつ9312

弁護士として約15年間にわたって借金問題、民事事件、刑事事件などを取り扱う。現在はライターとして法律関連記事の執筆活動をおこなう。