友人・知人金銭トラブルの相談内容
先日、弁護士から過去に私が個人間で借用した金銭について内容証明が届きました。内容は借用書に基づき元金500万円の借金について、利息と遅延損害金を加えて1400万円払えというものです。
これまで、返済は滞っても先方からの連絡を無視したことはなく対応してきました。それはLINEの履歴にも残っておりますが、約2年ぶりに突然内容証明が送られてきた形です。
- 請求金額の正当性を争えるか?
- 領収書なしで手渡しした現金50万円は立証できるか。LINEで返済についてのやりとりはあり。裁判で金額はどのように決まっていくか。
- 差し押さえの金額はどのくらいになりそうか?
- 収入:手取り約40万円、妻の収入:約15万円
- 預貯金・株などの資産なし。
- このまま放置していたらどうなるか?
連絡と返済を怠ったことで先方にご迷惑をおかけしたことは十分理解しております。
しかしながら、私としては、元金500万円からこれまでの返済額100万円を差し引いた400万円を分割払いで返済しくのがやっとの状態ですので、今回ご相談させていただきました。
※ 本人特定を避けるために一部内容を改変しています。
解決方法の提案
請求金額の正当性を争える可能性は高いと考えられますが、放置すると裁判を経て差押えを受ける可能性があります。ただし、給料全額を差し押さえられるわけではありません。
解決方法としては、相手の弁護士と話し合うか、債務整理を検討することになるでしょう。
対処法とアドバイス
元金500万円の借金が1400万円にまで膨らむのは、借用書に「期限の利益喪失条項」と「遅延損害金」に関する記載があり、かつ、「1年分以上延滞した利息・遅延損害金の催告を受けても支払わなかったこと」、という3つの条件を満たす必要があると考えられます。
それでも、1400万円に達するまでには5年以上がかかります。1つでも条件が欠ければ、1400万円に達するまでに相当長い年月がかかります。なお、裁判になれば、LINEでのやりとりの履歴も返済の証拠となる可能性が十分にあります。
仮に差押えを受けた場合、奥様が保証人になっていない限り、奥様の給料が差し押さえられるおそれはありません。あなたの給料は差し押さえられる可能性がありますが、手取り月額40万円なら、その4分の1にあたる10万円までし差し押さえられません。
解決方法としては、まずは相手の弁護士と話し合ってみることです。個人の貸主としては、少しずつでも返済してもらった方が得策なので、現実に返済可能なプランで和解できる可能性もゼロではありません。
交渉が決裂し、返済不能となった場合は、自己破産または個人再生の申し立てがおすすめです。先方が弁護士に依頼した以上、こちらも弁護士に依頼した方が賢明です。
弁護士に依頼すれば、まずは利息引き直し計算をして正当な借金額を算出した上で、あなたに代わって相手の弁護士と交渉してくれます。
10,000件
以上の実績
弁護士として約15年間にわたって借金問題、民事事件、刑事事件などを取り扱う。現在はライターとして法律関連記事の執筆活動をおこなう。