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【相談事例】入社2ヶ月で退職しようとしたらオーナー社長に損害賠償請求された

職場金銭トラブルの相談内容

入社してから2ヶ月でオーナー社長に退職を申し出たところ、1,2ヶ月しか働かないのは有り得ない、早期退職による損害賠償請求をすると言われ、150万円の請求を言われました。

入職時に何ヶ月以上働かないといけないなどの誓約書は全くなく、退職を申し出たら急に損害賠償請求をされ、驚きと共にその支払い義務は私にあるのだろうかと疑問に思っております。

こちらは支払う意思がないことのみ伝えており、弁護士さんや労働組合などに相談をしようと動いているところです。このような場合の支払い義務があるのか教えていただきたいです。宜しくお願い致します。

※ 本人特定を避けるために一部内容を改変しています。

解決方法の提案

オーナーからの請求は無視してよいでしょう。ただし、裁判を起こされた場合は、すぐ弁護士へご相談ください。

対処法とアドバイス

法律上、期間の定めのない雇用契約では、労働者はいつでも解約(退職)を申し出ることができるとされています。したがって、早期退職を申し出ただけで損害賠償義務を負うことはありません。

ただし、実際に退職できるのは解約の申し入れをした日から2週間後です。この2週間の間は、誠実に労務を提供する必要があります。無断欠勤をすると債務不履行となり、損害賠償義務を負う可能性はありますが、それでも賠償金は150万円もの高額にはなりません。

したがって、あなたが在職中に重大なミスをして会社に損害を与えた場合でもない限り、損害賠償義務は負わないと考えてよいでしょう。

対処法としては、オーナーからの請求を無視しても構いません。オーナーとしても、引き留めや嫌がらせの目的で高額な賠償金を請求しているのかもしれません。その場合は、しばらく無視していれば解決する可能性が高いといえます。

しかし、もし裁判所から書類が届いたときは、すぐ弁護士へご相談ください。裁判で適切に反論しなければ相手が勝訴する可能性もありますので、裁判への対応は弁護士に任せた方が賢明です。

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シン・イストワール法律事務所
東京弁護士会所属
田島 聡泰 (たじま あきひろ)
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解説の執筆者かつ9312

弁護士として約15年間にわたって借金問題、民事事件、刑事事件などを取り扱う。現在はライターとして法律関連記事の執筆活動をおこなう。